医師や歯科医師の診療を受けた際に、薬の種類や量などの記載された処方せんを受け取り、その処方せんを持って、「処方せん取扱」「保険薬局」「保険調剤します」等の表示のある薬局で薬をもらう制度です。
医師と薬剤師の二人の専門家によって、医薬品の使用をダブルチェックすることで、安全性がいっそう高まります。
かかりつけ薬局とは、まちの薬局の中で、処方せんを持っていって薬を調剤してもらう、自分自身で選ぶ信頼できる薬局のことです。「かかりつけ薬局」では、患者さんごとにお薬の記録(薬歴)を作成します。
薬歴には現在服用している薬のほか、過去に服用していた薬、患者さんの体質や、以前おこした副作用が記入されます。この薬歴をもとに、複数の医療機関から出された薬の相互作用や重複投与、量のチェックをしたり、アレルギーを起こす可能性がある薬が出されていないかなどのチェックをして、必要があれば医師に相談した後、調剤されます。
薬は病気を治したり、身体の正常な働きをうながすなど、健康な生活を保ち、助ける働きがあります。
ふだんから、健康を守るとともに、薬に対する正しい知識を持ちましょう。
説明書をよく読み、指示どおりに使用しましょう
薬は、指示通りに使用しないと、効果が期待通りに現れなかったり、副作用がでる場合もあります。
薬の説明書を、使用前に必ず読んで、指示どおりに使用しましょう。
十分な量の水で服用しましょう
飲み薬は、水分制限がない限り、十分な量の水または白湯で飲みましょう。水の量が少ないと、食道に残ってしまい、潰瘍ができたり、胃の中で溶けにくかったりします。
また、牛乳やジュース、アルコールなどで薬を飲むと、効果がなくなったり、効果が強くでることがありますので注意しましょう。
薬の副作用について
薬には治療効果とともに、体にとって有害な副作用が起こることがあります。
副作用が起こったら、大衆薬の場合はまず、服用を中止し、それでも回復しないときは医師や薬剤師に相談してください。
医師が処方した薬の場合は、すぐに医師または薬剤師に電話で相談してください。
治療上、急に中止すると危険なことがありますし、重い副作用の前兆の場合もあります。
薬の相互作用について
薬の「飲み合わせ」のことですが、複数の薬を用いることによって、薬の効果が必要以上に強くなったり、打ち消しあったりします。
相互作用は、薬と薬の間だけでなく、薬と飲食物の間にも起こります。
薬の保管上の注意
薬は、適切な条件下で保存されなかったり、古くなると効果がなくなることがあります。
決められた方法で保存し、古い薬は捨てましょう。
また、誤って飲むのを防ぐために、容器を入れ替えたり、小児の手に届くところに置かないようにしましょう。
小児・妊婦・授乳婦・高齢者に対する注意
~小児・妊婦・授乳婦・高齢者に対する注意~
薬の効き方には、個人差がありますが、小児、妊婦、授乳婦、高齢者では、特に影響がでやすいため注意が必要です。自己判断での薬の服用はせず、医師、薬剤師に相談しましょう。
服用量、服用回数。服用時間は指示されたとおり守りましょう。
薬が正しく効果を現すためには、指示された用量、回数、時間を守らなければなりません。
そうでないと効果が十分でなかったり、副作用が出たりすることがあります。
指示されている服用時間は次の時間を目安としてください。
■ 食前…………………… 食事の前30分以内
■ 食直前………………… 食事の前5分以内
■ 食直後………………… 食事のすぐ後に
■ 食後…………………… 食事の後30分以内
■ 食間…………………… 食事と食事の間、食後2~3時間後
■ 就寝前・眠前………… 寝る直前か、30~60分前
■ その他………………… 『何時間ごとに』と指示された薬はその時間ごと